画面アスペクト比考察

ディスプレイの横と縦の比率(アスペクト比)は、現在では16:9がおそらく最も一般的で、コンテンツもそれに合わせて作られていることが多い。なぜ今このアス比が主流なのかはよくわからないので、これはナッシュ均衡である可能性も否定できない。時代を経て、多様なアス比のディスプレイが気軽に入手できるようになれば、そのとき別のアス比が選ばれることも多くなるかもしれない。
どのようなアス比が美しいか、それはどのような特徴を持つのかを考察してみた。

 

16:9(約1.77:1)
現在の主流で、やはりこれになじみ深い人も多そうだ。かつての標準だった4:3という数字をそれぞれ2乗したものだろうか。

16:10(1.6:1)
黄金比に限りなく近い整数比。16:9のコンテンツを表示させると上下が少し余るので、その部分を活用してシークバーなどをコンテンツに被せずに表示できる。

3:2(1.5:1)
横が縦の1.5倍で、かなり簡素な整数比。音楽における調律の理論的な仕組みも、元々はこの比率を利用して作られていた。

7:5(1.4:1)
ルート2:1に限りなく近い整数比。正方形における、対角線の長さと一辺の長さの比率に近いという言い方もでき、これも一種の幾何学的美しさがある。白銀比とも呼ばれる。

4:3(約1.33:1)
かつては最も一般的だった比率で、これになじみ深い人も多いかもしれない。対角線の長さの比率がちょうど5になる(3:4:5の直角三角形)という幾何学的な美しさも備えている。

1:1
正方形。美しさ、わかりやすさでいうとこれも高評価にはなるだろう。ただ、ディスプレイが横長に進化してきた歴史には反するもので、見づらく感じることも多いかもしれない。